英語嫌いの 胸を躍らせる有限会社ラーナーズジム

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名詞における鈍感力の鍛え方

2015/01/28

日本語では、”机の上にりんごがある”も、”りんごちょうだい”も、”ポテトサラダにリンゴ入れる派?”など、どんな状況でも、”りんご”で済む。一方、英語の場合、これから話すテーマが、物体系なのか材料や概念系なのか選び、選んだ上で数や所属などを検討しなければならない。つまり、”りんご”は、”apple”と言えばOK、というわけにはいかない。状況に応じて、”りんご”は、”an apple”、”the apple”、”apple”などのように使い分けなければならないのだ。

英語を学ぶ際、こうした名詞にまつわる作法を気にしだすと、たちまち発話量は減り、発話速度も落ちる。つまり、円滑なコミュニケーションに必要な”鈍感力”が、名詞作法によって一時的に落ちてしまうのだ。

ここを克服するには、前置詞同様、シンプルなルールを自分の中に常備し、すばやくそのルールに名詞を当てはめていく練習をすればよい。やはり、ここでも、”ネイティブ的にはどうなのかな?”を気にするよりも、”私は、私の中にあるこういうルールに基づいてこういう言い方にした”という自信を持つことが大切だ。その上で、”あなたの理屈はわかったけど、実際、そんな言い方するアメリカ人はいないよ”と言われたら、そのときは素直にネイティブの英語を丸のみすればよいだけのことだ。

では、名詞を使う際の、シンプルなルールを見ていこう。まずは、このルールをひとつ覚えておこう。”名詞は、裸で使うときは、人物名や会社名のような固有名詞として解釈される”ということだ(ルール1)。たとえば、裸で”Apple”と言えば、果物のリンゴではなく、会社名などの固有名詞として解釈されるということ。同様に、”Mr. Sato”も、”Tokyo”も固有名詞として解釈される。したがって、明らかに固有名詞として使いたい名詞は、迷わず、単独で使えばよい。

二つ目のルールは、”固有名詞でもないのに裸で使うと、材料や形のないものとして解釈される”ということ。逆に言えば、このルールに適用しないときは、何か付け加える必要があるということ。そして、付け加える代表例が、a, an. two, threeのような数であるということ(ルール3)。

以上のルールをもって、自分のメッセージを英語化してみよう。

●”机の上にりんごがある”→固有名詞ではないから、1番のルールは使えない。個体のりんごを想定しているからルール3を適用。→一個のリンゴであれば、”There are an apple on the table.”二個であれば ”There are two apples on the table.”

●”彼はアップル社に勤務している”→ここのアップルは固有名詞なので、一番のルールを適用。→ He works for Apple.

●すりおろしたリンゴが好きです。→このリンゴは個体ではなくなっているので、ルール2を適用し、I like grated apple.

●彼は佐藤さんです。→ここの”佐藤”は固有名詞だから、ルール1を適用。→ He is Mr. Sato.

●昨日、佐藤さんという方があなたに会いにきましたよ。→”佐藤さんという人”は、固有名詞というよりも、”どの佐藤さんかわからないけど、そういう名前を持った人”という感じがあるので、3番ルールを適用。→ A Mr. Sato came to see you yesterday.

ルール1から3が馴染んできたら、ルール4、ルール5を加えて、総合的に考えてみよう。

ルール4:”誰かのもの”という所有が明確なときには、my, our, his, her, theirなどを付ける。

ルール5:ルール4のような言い方がちょっと大げさに感じるときは、受け手に対して、”どれについて私が話しているのかご存じだと思いますが”という気持ちを込めて、theの方を使ってみる。

●塩を取ってください。→食卓の上にある塩なので、”私たちの塩our salt”と言えなくもないが、ちょっと大げさに感じる。したがってルール4ではなく、ルール5を適用。→Pass me the salt.

●すみません、私の傘が見当たらないんです。→明らかに”私が所有している感”を出さないといけないので、ルール4を適用。→”Excuse me, but I can’t find my umbrella.”

●傘を持っていきなさい。→ この傘は固有名詞ではない一般的な物体なのでルール3が適用できそうだ。さらに、家にあるどの傘でもよいのであれば、あえてルール4のように”your umbrella”や”our umbrella”と言う必要もない。→ Please take an umbrella.

●彼は車でここに来た。→この車は、固有名詞でもないが、手段というニュアンスが強く、個体としての車のニュアンスは薄い。したがって、ルール2を適用。→ He came here by car.

さらに、このあたりの感覚を磨きたければ、すでに持っている英語の教科書の例文を眺め、それぞれの名詞に上記5つのルールのどれが適用されているか観察していけばよいだろう。