英語嫌いの 胸を躍らせる有限会社ラーナーズジム

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新型TOEIC受験体験レポート

2016/05/30

先日、新型TOEICを受験してきました。

三つの収穫を得ました。

一つ目は、自分自身の速読力に進歩が見られたこと。極度の緊張のせいだったのか、受験直前にトイレを済ませたのに、問題用紙を配られたあたりから、またトイレに行きたくなってしまいました。なんとか45分のリスニングを終え、リーディングもシングルパッセージをほぼ終えた頃、残っていた時間は約40分。”これなら、残り時間、ダブルパッセージ、トリプルパッセージを十分に解答できる”このように判断した私は、手を挙げて、トイレに駆け込みました。トイレによるロスタイムはおそらく3分前後だったと思います。実は普段の自学においても、私は、シングルパッセージが終わるころに一息入れてから、ダブル・トリプルパッセージの解答作業に入っていました。パート7を連続して解答する体力や集中力がありませんでした。不幸中の幸いとして、今回、トイレに駆け込んだことで、これが良いリフレッシュとなり、後半、集中して解答できました。さらに、1か月のスピードトレーニングの成果なのか、トイレ退室をしたにもかかわらず、時間が余ってしまいました。

とはいえ、トイレによる3分のロスタイムは痛手です。次回は当日の水分補給を調整し、トイレに行かずに済むように配慮します。そして、トイレタイムを使わずとも、着席したままで、ものの数秒、目を閉じて、気持ちを落ち着かせる、というようなリフレッシュを実行してみます。(それにしても、12:30から15:00までの2時間半、トイレに行かない、というのは日常生活でも仕事でも自分はあり得ませんので、このトイレ問題は、これからも続くかもしれません・・・)

二つ目の収穫は、問題のバリエーションが豊富なため、テストを受けているという感覚を一瞬忘れ、ショートドラマを聞いてるような感覚を味わえたことです。テストを面白がる、これこそが何よりのテスト対策であるように思います。ビジネスの現場で起こりうるシナリオはなるべくたくさん持ち合わせていた方が良いので、このTOEICの傾向は、ビジネス英語目線としてみれば歓迎です。しょせんテストなので、実際のビジネス場面に比べると、バリエーションの範囲もかなり限定されているはずなので、これは恐れるに足りないと思います。

そして、三つ目の収穫。このテストの苦手意識をなくす有効な方法のひとつは、スキーマを増やすことだ、と実感したことです。スキーマとは、これまでの人生経験から持っているさまざまな背景知識のことです。大学生を指導していたとき思ったのが、彼らにはビジネスでのスキーマがほとんどないため、企業人よりも語彙力やもともとの英語力があっても、スキーマ的には圧倒的に不利だということでした。たとえば、”ビジネス文書の場合、相手に対する不満を提示する際にも、書き出しは、感謝の言葉から入る”というスキーマは、企業人にとっては馴染があっても、学生はこうしたことはまったく知りません。そうすると、”この手紙の趣旨は?”という設問があると、出だしのThank you for ~ だけから、”感謝の意を伝える”を選んでしまう確率が高くなります。

今回、リスニング解答中、このスキーマの重要性を実感しました。すらすら解答できる問題は、実は私の英語力という要素以上に、社会人としてビジネスパーソンとして馴染のあるスキーマに沿った会話であったように思います。英語を聞いているとき、「英語の理解よりも情景理解が先行している」感覚を覚えました。

しかし、問題の中には、意図的に早口で展開していると感じるものもあり、”え?いったいどんな状況?”と考えている間に、会話は終了してしまったものもありました。例えて言うなら、こんな感じです。自分はおよそ300のスキーマ(会話場面)をすでに持っていたとしましょう。通常の問題は、この300のスキーマの範囲内なので、私はなんとかそれに当てはめて、”普通、こういう場合なら、こう言うだろう”という推測を働かせて解答できてしまいます。しかし、一部、このスキーマの範囲外のものが登場すると、”英語は聞こえるけど、状況がまったく見えない”という状態に陥るのです。

TOEICに登場する単語はほとんどわかっているし、十分なスピードトレーニングも実行している。それでも、”え~?何、この会話、全然わけわからん”というものに対応できるようになるには、300のスキーマを320ぐらいに増やす戦略が有効かもしれません。やり方としては、一度使ったTOEIC模試教材を、英語理解を目的としてではなく、スキーマ拡大を目的として再利用します。”へぇ、そういう場面もTOEICでは出題されるんだぁ”という感じでスクリプトを読んだり、聞いたりするだけです。これまでの”英語そのものの純粋な理解”とは違った切り口、すなわちスキーマという新しい視点で向き合っているので、これまで聞き・読み古した英文であっても、きっと新鮮に吸収できるはずです。とりわけ、パート2のやりとりは、”ああ、そういう切り返し方もあったかぁ~”と舌を巻くようなパターンも結構あります。

最後に、余談ではありますが、TOEICの大量高速処理スキルの根底には、日本語レベルの読書量が関係しているようにも最近思います。日本語での読書をほとんどしない人が、英語の世界で多読・速読に手を出しても、ちょっときついように思います。だからと言って、英語トレーニングを保留にして、今から日本語の本をたくさん読もうとするのは、あまりにも気が遠くなる話です。ここは逆転の発想で、英語トレーニングを通して、母国語レベルの情報処理スピードも上げていこう、ぐらいのスタンスで取り組むのがよいかもしれません。