英語嫌いの 胸を躍らせる有限会社ラーナーズジム

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じっくり英文法:「譲歩」はやっぱりややこしい。

2021/04/27

そもそも「譲歩」が難しい理由は2つ。

一つ目は日本語の「譲歩(主張を引っ込める)」と真逆で、英語の「譲歩表現」は主張を押し通しているから。

二つ目は、英語圏で作られた英文法書の中に「譲歩」がなかったり、英英辞典の「譲歩 concession」の中にも英文法としての「譲歩」がなく、英語圏では「譲歩」はあまり取り上げられていない感じがすること。

そこで2つの糸口を見つけました。

一つ目は英英辞書のconcessiveに以下のような英文法としての情報を見つけました。

concessive (grammar)

(of a preposition or conjunction)

used at the beginning of a clause to say that the action of the main clause is in fact true or possible, despite the situation. “Despite” and “although” are concessive words.

訳すとこんな感じです。

concessive(英文法:譲歩の):主節の行動が、特定の状況にあっても真実あるいは実現しうることを伝えるために、添えられる前置詞(例 despite)や接続詞(例:although)の用法。

They went for a walk  despite the rain.であれば、主節の行動(散歩に出かけること)が、特定の状況(雨)にあっても実現されています。

Although she is very old, she is quite strong.であれば、主節の行動(非常に力強くあること)が、特定の状況(かなり高齢である)にあっても実現されています。

二つ目の糸口は日本語の「譲歩」の再定義です。

「譲歩」とは言い換えると「相手の言い分や反対の言い分などを認めること」だと言えます。「譲歩=主張を押し通すこと」には違和感がある一方で、「譲歩=相手の言い分や反対の言い分を認めること」ならばすんなり腹落ちしますね。

上記の例文も「譲歩=相手の考えや反対の言い分を認める」という文脈に置き換えるとこうなります。

「雨だから出かけないという考えがあることは認めよう。しかし彼らはそれでも散歩に出かけたのだ」

「彼女が高齢だという君の主張は認めよう。しかしそれでも彼女は非常に力強いことには違いない」

これの発展形として

No matter what she does, I will support her.「彼女の行動のことをとやかく言う人がいることは認めよう。しかしそれでも私は彼女を支持する」

どの例文も、いったん相手の考えや自分と違う考えを認めたうえで、最終的に自論を押し通しています。この「いったん相手の考えや自分と違う考えを認めた」部分がまさに「譲歩」なのです。

最初から主張一本でいくのでなく、いったんちょっと譲歩してから、また本来の主張に戻り、最終的には主張を強める。

これが英文法の「譲歩」です。

譲歩という用語を使った動画はこちら

No matter 系表現の動画はこちら